ID : MST00001899 |
Designer : Maker vintage |
Sold |
size | 48 shoulder width:45cm body width:50.5cm sleeve length:26cm body length:63cm |
material | leather & viscose |
color | Black |
condition A | 全体的に綺麗な印象です。 |
アントワープ王立芸術学院のファッション科を経てモードファッションに進出したデザイナー。彼女のブランドは1993年〜2001年までの10年未満という短い期間のみの活動であったため、広い認知とは対局に位置するブランドであると思いますが、ファッションシーンに一石を投じたのは紛れもない事実。限定的な時間の中で儚くも色濃いデザイナー人生を歩んだ彼女の感性は、その後、人財育成の分野で発揮され、現代のファッションシーンに脈々と引き継がれたとされております。 ドリス・ヴァン・ノッテンやマルタン・マルジェラの7年後輩にあたる彼女は、文頭の通り、1993年に小物のデザイナーとしてデビュー。後にフルコレクションに発展するデザインの数々は主にモノトーンで構成され、音楽への造詣を活かしたアントワープ出身者らしい濃密さと、良い意味でのマニアックさでハイファッションにおいて際立つ存在でした。リーヴ・ヴァン・ゴルプの出発点は潔くもレザー小物。革質に対しての熱量が半端ではなく、マルタンマルジェラ氏も1999年メンズコレクションをスタートさせてから、同質のようなレザーを用いていた事から、少なからず彼女のプロダクトの波動が及んだのでは、と、あくまで推測の域ですが。本品もまた上の上質とも謂えるべく、極上のレザーを贅沢に使用したカットソー。月並みの言葉ですが、キメが細かく、しっとりとしており、正直、驚嘆の一言に尽きましょう。純粋にも「質の良いレザー」であると自信をもってお伝え致します。さらに裏地にはレーヨン地の総張り。カッティングも特徴的ながら、特記すべきは2カ所に施されたジップ。構築的かつ前衛的なディテールワーク。右ショルダー部分は、袖先までジップエンドが伸びており、完全に切り離せる仕様。全て卸すとオフショルダーのような独特のシルエットを獲得。もう一方のジップは、右最下部、裾先から上に向かって伸びており、身幅を通過して脇下(袖先)まで続いており、下から上へ、というジップ方向。完全に切り離さなくとも、ウエスト付近までジップを上げ、ロングスリットのようにスタイリングする事も可能。おそらくその意図として施したものと伺えます。フィッティングに関しまして、48と表記が御座いますが、レザーというファブリックの特性とレーヨンの総張りで御座いますため、所謂、一般的なTシャツのような「伸び」は確認しかねます。普段48相当の衣類を選択される方であればジャストフィットでお愉しみ頂けますが、少しばかり余白と空間を残したフィッティングが宜しいかと存じますので、44〜46を選択される方にお勧めをさせて頂きます。女性の方が大きく着られても素敵と思います。 VネックのTシャツを上質のレザーファブリックで仕立てるという普遍性と背中合わせな、前衛的アプローチ。前身頃に施されたレザーループにキーホルダーを装着するも良し、秋冬はニットの上からジップの開閉を駆使してチューニングするも良し。活動期間も限定的な伝説的ブランドと謂いましても過言ではなく、故に、年に数点ご提案が叶うか叶わないかという希少性も加味頂き、ご検討を頂けましたら。是非ともご提案させて頂きたいアントワープピースで御座います。