50s Goyard

1853年に設立されて以降、世界中の人々に愛され続けるゴヤール。認知度が高まるほどに、そのヴィンテージの存在意義は高まりますが、元々伝統的な職人技術を継承し続けるゴヤールは、トレンド的な世相に影響される事の無い一貫してコレクタブルな希少価値にてヴィンテージの世界で君臨していました。
設立者のフランソワ・ゴヤールが若き日に修行を積んだバッグブランド, メゾン・マルタンは GOYARD の前身とも言える存在。ゆえにマルタンの理念である “ 荷物をいかに美しく包むか ” はゴヤールの美意識に大きな影響を与えました。そのためか、ヴィンテージ・ゴヤールにおきましてはトランクがほとんどなのですが、この度のご紹介はソフトバッグ。手に入れる以前に実物を目の前にする事自体が稀な逸品となります。

初代ゴヤール生地は水辺で働く水夫の衣類にインスパイアされコットンとリネンを主に用いて生まれましたが、本品はそれに極めて近しい初期時代の逸品。“ 織り ” という表現が相応しいテクスチャーは重厚感と高級感に満ち溢れ、現代のものとは一線以上を画します。何より、この時代は 『 GOYARD 』 の文字が入らず、樹木をモチーフとしたテキスタイルデザインの魅力を存分にお楽ける出で立ちです。

各所のパーツはバッグの基本を押さえた素朴で上質なスタイル。全ての要素にゴヤールの原点的な想いを感じます。サイズもいわゆるハンドルバッグにおいて最大級のボリュームとなっておりますが、だからこそ圧倒的な存在感とスタイルを演出する “ 輝かしいファッションピース ” とも御認識頂けるのではないでしょうか。
大変貴重な逸品ですので、是非ともこの機会に。