アフリカ、スペイン、ロシア、中国etc…
エキゾチックな国々から
インスピレーションを受け、
ドラマチックなコレクションを生み出してきた
Yves Saint Laurent
異国の地は
ロマンが溢れています。
距離があるからこそ生まれる
憧れと想像。
サンローランがロシアに出会ったのは
Dior時代。
当時はソビエト連邦だったと思いますが、
モスクワでショーを行ったのです。
元々、バレエなどロシア文化に興味を持っていたムッシュが
ショーをきっかけにさらにその興味が深まり
それを最大限に発揮したのが
1976年のロシアンコレクションだったのでした。
ちなみに
1977年に発表されたのが
チャイニーズ・コレクションなのですが、
サンローランは中国には一度も行ったこともなく
中国の陶器、家具、刺繍など
そして膨大な本の中からインスピレーションを得て
創り上げたそうです。
距離を保ったからこそ
自由に想像することができ、
サンローランなりの解釈で
ファッションを通して国のイメージを
再現する事ができたのでしょう。
その後、氏は中国を訪れたようなのですが、
「想像していた通りだった。自分がデザインするために
得てきた中国のイメージのままだった。
私はそこに行く必要が全くない。いつも夢見てきたのだから。」
と言っていたそうです。
確かに最近は本だけでなく
ネットを駆使すれば色々な情報が得られます。
わざわざ行かなくても、その国のイメージくらいは湧くでしょう。
旅行に数年行けていない私は
そのストレスを解消するべく
グーグルアースで時々遊んでいるのですが
あれを使えば、全世界旅ができる。
まだ見ぬ異国の地へも
思い出の国に帰る事だってできる。
そして謎に実家をチェックすることだってできる。
そんな事をニタニタしながら
何時間も費やしている私。
楽しいことは楽しいのですが、
ふと我に返った時に、
物に溢れかえった自分の部屋にいる事に
愕然とし、虚しくなるのです。
ムッシュはああ言うけれど、
私は興味のある地へは
スマホ上からだけでなく
その地上に実際に降り立ちたい
と、思うのです。
得られるものも違うはずだから。
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